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2010/09/19

「年金は本当にもらえるのか?」鈴木亘

年金は本当にもらえるのか? (ちくま新書)
歴史的経緯も含めて、日本の年金制度が「大本営発表」によらない形で紹介されているので入門書として丁度よいかと思います。


厚労省に対して若干批判的過ぎる嫌いもありますが、まあ許容範囲です。



とはいえ、厚労省が試算した厚生年金の給付負担倍率の割引現在価値の計算に運用利回りではなく、賃金上昇率を使用しているということは非常に詐欺的だと感じました。

それも、2004年の試算では運用利回りを使用していたのに、2009年時は賃金上昇率を使用したということです。

「粉飾決算」と呼びたくなるのも分かる気がしますね。



終盤では改革案が提案されていましたが、これにはちょっと疑問でした。

方針としては、基礎年金分の目的消費税による税方式化と所得比例分の積立方式への移行です。

財源は、相続税と固定資産税、ここまではいいです。

それでも足りない財源は赤字国債の発行で賄うということです。

そして、赤字国債の資金調達は年金の積立金を運用先にすることで充てるらしいです。

国債を経由するだけでお金の流れは変わらないじゃん、と思ってしまうのは私だけでしょうか。



まあ、前半だけでも大きな改革ですし、うまくパラメータを調整してやれば大分ましに思いますが。



政治的実現性も考慮に入れると、日本の年金制度は既に詰みの状態に近いと思います。



「勝ち逃げ」は許したくないんだけど、若い世代は人口と投票率で負けてるからきっと割を食うんでしょうね……。

微力ながら何とかしたいとしたいとは思ってますが……。



ちなみに自分は年金制度はその他の社会保障も含めて廃止して、ベーシック・インカムや負の所得税に一本化すればいいと思っています。


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