2019年、我が家では教育費の貯蓄目標額を900万円と決めました。
理系の私立大学に進学したときに、入学費用・在学費用を賄える金額を目安として、この金額を設定しました。
2019年5月(令和元年)に長女が生まれたので、二人合わせて1800万円が現在の貯蓄目標額です。
目標貯蓄額が900万で問題ないのか、改めて確認しました。
結論は
「900万円も用意しなくて良さそうだけど、目標貯蓄額は900万円とする」
でした。
以下、大学の学費の傾向や、奨学金、大学の無償化の動向などについて検討しました。
大学の学費は漸増傾向にある
毎年、日本政策金融公庫が教育費に関する調査結果を発表しています。
この調査結果を元に、学資として将来備えておくべき金額を検討します。
この調査結果を元に、学資として将来備えておくべき金額を検討します。
2000年~2019年度(平成12年~令和元年度)までの調査結果をグラフにしました。
前年から今年にかけては減少していますが、長い目で見ると、国公立大学、私立大学文系、私立大学理系いずれも学費は漸増傾向にあります。
それぞれ、2037年(令和元年生まれの長女が18歳になる年)までの近似曲線を描いてみます。
こうすると、いずれも漸増傾向にあるのがよく分かります。
この傾向がこのまま続くとすると、令和元年生まれの子が大学に入学する頃の学費は
国公立大学:600万円強
私立大学文系:800万円強
私立大学理系:900万円強
ぐらいになるでしょうか。
昨年確認した結果と大きく変わりません。
もちろん、過去の傾向がこのまま続くとは限りません。
ただ、いざという時に足りない!という事態は避けたいです。
そのため、我が家ではこのまま学費の漸増傾向が続くものとして貯蓄を進めます。我が家の場合、理系の私立大学に進んでも問題のない金額として900万円を貯蓄目標額にします。
2人分を合計して、1800万円(私立大学理系×2)です。
目標の時期は以下のとおりとします。
2034年12月末:900万円(長男)
2037年12月末:900万円(長女)
1800万円をどう貯めていくかについては以下の記事を参照ください。
900万円は高すぎるのではないか
900万円は高過ぎる。
そう思っていた時期が私にもありました。
例えば、慶応大学の理工学部の場合、入学金が20万円で、その他の授業料等が年間1,663,250円です。
4年間合計で685.3万円です。
早稲田大学、上智大学も似たようなものでした。
※大学によってはもっと高いのかもしれません。
※今回はとりあえず、代表的な私大として早慶上智を確認したものの、これらの大学の学費が高めなのか、安めなのかは分かりません。
一方、日本政策金融公庫の最新の発表では、理系の私立大学の教育費は821.7万円。
慶応大学の学費と比較すると、136万円もの開きがあります。
この差はどこから生まれているのか。
日本政策金融公庫の教育費(入学費用+在学費用)には以下のような費用も含まれています。
入学費用
ー受験費用(受験料、受験のための交通費・宿泊費)
ー学校納付金(入学金、寄付金、学校債など)
ー入学しなかった学校への納付金
在学費用
ー学校教育費(授業料、通学費、教科書代など)
ー家庭教育費(塾の月謝、習い事など)
進学する大学に直接支払う以外の費用(間接費用と呼びます)にもいろいろある、ということですね。
我が家(東京在住)の場合、首都圏の大学に進学するのであれば受験のための交通費・宿泊費はそれほどかからないでしょうし、通学定期は貯蓄からではなく、家計から支出することになります。
そのため、貯蓄として用意しておくべき金額は900万円無くても良さそうです。
とはいえ、余ったら結婚時の祝い金(100万円想定)の足しにしても良いわけですし、国立に進学してくれたら留学に使っても良いでしょう。
なので、貯蓄目標額としてはこのまま900万円としておきます。
奨学金は当てにできない
第一種
私は大学進学時、第一種(無利息)の奨学金を借りました。
無利子で借りられたら大きいですね。
我が家でも奨学金を利用できないか、所得要件を確認しました。
日本学生支援機構(JASSO)で、第一種貸与型奨学金(無利子)の世帯の収入の目安は以下のようになっています。
第一種 - JASSO(日本学生支援機構)より引用
申し込みの手引きによると父母のどちらかの収入ではなく、父母の収入の合計で判断されます。
大学に進学するくらいの子供を持つフルタイム共働き家庭の収入では余裕で超えてしまうでしょうね。
我が家(フルタイム共働き家庭)も上限額を超えてしまいます。
そのため、第一種の奨学金を当てにすることはできません。
日本学生支援機構(JASSO)で、第一種貸与型奨学金(無利子)の世帯の収入の目安は以下のようになっています。
第一種 - JASSO(日本学生支援機構)より引用
申し込みの手引きによると父母のどちらかの収入ではなく、父母の収入の合計で判断されます。
大学に進学するくらいの子供を持つフルタイム共働き家庭の収入では余裕で超えてしまうでしょうね。
我が家(フルタイム共働き家庭)も上限額を超えてしまいます。
そのため、第一種の奨学金を当てにすることはできません。
第二種
第二種は有利子です。
ただし、在学中は無利子になります。
また、利率はとても低く2020年7月の場合、固定金利:0.233%、変動金利:0.003%とタダのような金利です。
変動金利なら個人向け国債を購入しても鞘取りできてしまいますね。
しかし、こちらも収入制限があります。
フルタイム共働きのうちは収入制限を超えてしまいますが、
私がアーリーリタイアしていればチャンスがありそうです。
基本的には緩和される方向とは思いますが、あくまでこれは現時点の制度です。
借りられたらラッキーですが、借りられることを前提とすべきではないので貯蓄で備えます。
大学無償化の行方
文部科学省では、教育費負担軽減の取り組みを進めています。
もしも大学が無償化されれば、1800万円の貯蓄の大部分は必要なくなります。
この制度は2020年4月から実施されます。
この制度の対象となる世帯年収の目安は~380万円です。
もしも大学が無償化されれば、1800万円の貯蓄の大部分は必要なくなります。
この制度は2020年4月から実施されます。
この制度の対象となる世帯年収の目安は~380万円です。
※文部科学省「高等教育の修学支援新制度」より引用
残念ながら、私がアーリーリタイアしていたとしても、妻の収入があるので当てはまりそうにありません。
将来的に消費税が20%に上がり、所得要件が緩和される、なんてことがあるかもしれません。
しかし、自分でコントロールできないことに期待するべきではありません。
無償化については期待しないで、貯蓄をします。
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