配当収入が社会保険料の賦課ベースに追加されるかもしれない話
で、配当収入を社会保険料の賦課ベースに追加することについて、国会や審議会などでの議論の推移を追っていました。
あれから1年。
2026年(令和8年)の国会で「健康保険法等の一部を改正する法律案」が提出・可決され、後期高齢者医療制度で上場株式の配当等の金融所得が社会保険料や窓口負担割合等に反映されることが決定しました。
資料:健康保険法等の一部を改正する法律案について(厚生労働省 保険局)
法案成立が2026年
オンライン提出が義務化されるのが2028年~2029年
オンライン提出の初年度が2029年か2030年
所得の確定が2030年か2031年の6月
保険料・窓口負担への反映が2030年か2031年の8月から始まる、というスケジュール感のようです。
たぶん4~5年後に世間を騒がすのでしょうね。
決まるまでの流れを振り返ります。
2025年5月 財政制度等審議会による建議(提言)
後期高齢者等の保険料は税制における課税所得をベースに賦課する仕組みとなっているが、申告不要が選択できる上場株式の配当等で確定申告がされない場合や、源泉分離課税の預貯金の利子など、税制において源泉徴収のみで完結する金融所得に関しては、課税はされるが保険料の賦課対象となっていない。
現在保険料の賦課対象とされていない金融所得のうち、本人の選択によって保険料の賦課対象となるかどうかが変わり得るもの(上場株式の配当等。預貯金の利子等は含まれない。)については、公平性の-92- 観点から、保険料の賦課ベースに追加し、負担能力の判定においても活用する仕組みについて検討すべきである
2025年6月 経済財政運営と改革の基本方針2025(骨太の方針)
経済財政運営と改革の基本方針2025 ~「今日より明日はよくなる」と実感できる社会へ~(令和7年6月13日閣議決定) (PDF)
本文:
現役世代に負担が偏りがちな構造の見直しによる応能負担の徹底
注釈211:
医療・介護保険における負担への金融所得の反映に向けて、税制における金融所得に係る法定調書の現状も踏まえつつ、 マイナンバーの記載や情報提出のオンライン化等の課題、負担の公平性、関係者の事務負担等に留意しながら、具体的な制 度設計を進める。
文書全体で270ある注釈のうち、たった1つが翌年の法案提出に繋がるんですね。
2025年10月 自由民主党・日本維新の会 連立政権合意書
医療費窓口負担に関する年齢によらない真に公平な応能負担の実現
が盛り込まれました。
2025年11月 「強い経済」を実現する総合経済対策
11月21日に閣議決定された文書で以下の文言がありました。
医療費の窓口負担について、年齢にかかわらず公平な応能負担を実現するための第一歩として、高齢者の窓口負担割合等に金融所得を反映するため、具体的な法制 上の措置を令和7年度中に講じる。
ここで決まった感じですね。
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